2014年8月4日月曜日

思い出のマーニー When Marnie Was There

原作は児童文学とのことですが、これは少女時代を体験したことのある大人のための映画です。
映画館にはカップルの姿を多く見かけましたが、家族向けでもカップル向きでもありません。少女が大人に変わろうとする境目の時期。信じていたものに裏切られ、耐え難い孤独感に苛まれ、なにもかもが嫌になり、現実と虚構の間を彷徨うこの瞬間は、女性なら誰しも少なからず経験しつつも、心の奥に封印してしまっている秘密の記憶です。女性ひとりでじっくり堪能するか、女友達どうしで観に行くのがよいのではないでしょうか。
とはいえ北海道を舞台にしたキメ細かな自然描写や、手漕ぎボートとボートの上の人間と水面の連携動作を描ききるアニメーション技術の高さにも目を見張るものがあります。そして「マーニーはいったい何者なのか?」という謎解き要素は、あれこれオチを予想しながら見ることができますので、男でも十分に楽しめる作品に仕上がってます。冒頭20分は寝ましたが(笑)。

0 件のコメント:

コメントを投稿