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2014年8月4日月曜日

思い出のマーニー When Marnie Was There

原作は児童文学とのことですが、これは少女時代を体験したことのある大人のための映画です。
映画館にはカップルの姿を多く見かけましたが、家族向けでもカップル向きでもありません。少女が大人に変わろうとする境目の時期。信じていたものに裏切られ、耐え難い孤独感に苛まれ、なにもかもが嫌になり、現実と虚構の間を彷徨うこの瞬間は、女性なら誰しも少なからず経験しつつも、心の奥に封印してしまっている秘密の記憶です。女性ひとりでじっくり堪能するか、女友達どうしで観に行くのがよいのではないでしょうか。
とはいえ北海道を舞台にしたキメ細かな自然描写や、手漕ぎボートとボートの上の人間と水面の連携動作を描ききるアニメーション技術の高さにも目を見張るものがあります。そして「マーニーはいったい何者なのか?」という謎解き要素は、あれこれオチを予想しながら見ることができますので、男でも十分に楽しめる作品に仕上がってます。冒頭20分は寝ましたが(笑)。

2014年7月1日火曜日

トランセンデンス Transcendence

このブログのタイトルにもなっているシンギュラリティ(技術的特異点)をテーマにした映画ですからね。迷うこともなく、さっそく鑑賞して参りました。ネタバレはしませんのでご安心を。
Transcendence
まずシンギュラリティについて補足しておきますと、今まで人類の技術はいわば時間軸に対して正比例的に進歩してきたので、10年前はこうだったから10年後はこんぐらい進歩しているだろうと、ある程度予測ができたわけですが、今後人工知能が発達し、人間に具体的に指示をされなくても自分で新技術を開発できるようになると、そもそも計算速度は恐ろしく早いし、休むこともなく24時間働けるし、さらに自分の複製を作ったりすることで、今まで誰も予想しえなかったほど急激な技術革新が発生し、またたくまに世界の様相が変容してしまうのではないか・・・というのがシンギュラリティ(技術的特異点)の考えかたです。グーグルのレイ・カーツワイルは、これが2045年ごろと予想しているため、「2045年問題」と呼ぶこともあります。

さてこの映画では、量子コンピュータにジョニー・デップの脳の情報をアップロードすることで、それを実現しています。人工ジョニーは、まず最初に株で大儲けして資金を調達し、次に広大な砂漠に無数の太陽発電パネルを配備してエネルギーを確保し、その地下にマニュピレータ(ロボットハンド)を備えた実験室をこれまた無数に建造し、ナノマシンからバイオテクノロジーまで様々な技術開発を開始します。もう、むちゃくちゃ興奮するシチュエーションじゃありませんか!そもそも新たなテクノロジーとの遭遇はワクワクするものですが、何年も待つ必要なく、次から次へと驚嘆の新技術が生み出されていくわけです。その先には人類滅亡が待っているのかもしれませんが、その直前までは物凄い超高密度なセンス・オブ・ワンダーを体験できるのですから、いくら科学者がその危険性に警鐘を鳴らしても、行く末を見守りたい欲求を抑えるのは困難です。

登場人物の皆さんはなぜかあまり話し合いをしようとせず、無言で呆然としていたかと思うと突然激しい行動をとったりする人たちばかりなので、正直この物語に入り込んで鑑賞することは難しいと思いますが、シンギュラリティという、夢と危険が隣り合う素晴らしい仮説に触れることで、皆さんなりに想像をふくらませてみてはいかがでしょうか。劇場ではなくレンタルDVDで(笑)。


2014年6月29日日曜日

テルマエ・ロマエ2 THERMAE ROMAE 2

4月26日公開なので2ヶ月遅れではありますが、前作がとてもおもしろかったので「テルマエ・・ロマエ2」を見てきました。
基本的には前作と同じで、現代日本にやってきた古代ローマ人が、日本文化を勘違いしたまま模倣したり、卑下した直後に賞賛するギャップで笑わせるパタンの繰り返しです。

古代の人が現代にタイムスリップしてしまう映画は「SFソードキル(藤岡弘)」、「おかしなおかしな訪問者(ジャン・レノ)」「ニューヨークの恋人(ヒュー・ジャックマン)」がありますが、コメディとしては本シリーズがいちばん上手くシチュエーションを活用していると思います。日本文化を知っていないと笑えないという制約はありますけどね。

また、コメディ映画としての側面だけではなく、グラディエイターによる殺し合いや、戦争に明け暮れる古代ローマと比較して、穏やかな日本文化っていいなぁと再認識させてくれる映画でもあります。夜の温泉街でまったりと夕涼みしている人々の情景を見たとき、なぜか涙ぐんでしまいました。
さすがにそろそろ劇場公開は終わると思いますので、未見の方は急いだほうがよいですよ。

2014年6月11日水曜日

Green Lantern

なぜ観ようと思ったのかというと、Gossip GirlのセリーナことBlake Livelyのハートを射止めたRyan Reynoldsとは、いったいどんな男なのかという下世話な理由でした。
Ryan Reynoldsは2008年に Scarlett Johanssonと結婚し、翌年X-Men Origins: Wolverineで、Deadpoolを演じています。翌年2010年に離婚。Blake Livelyとは2010年、Green Lanternを通じて出会い、2012年の9月に結婚しています。ちなみにBlake LivelyはGossip GirlのダンことPenn Badgleyと破局した後、わずか5ヶ月ですがLeonardo DiCaprioとも交際しています。
Ryan Reynoldsはモテかたも凄いですが、DCコミックとMarvelの両方でスーパーヒーローを演じているのも、さりげに凄いですね。
でも演技が巧いわけでもないし、顔も印象薄いし、僕が男だからでしょうか、Ryan Reynoldsの魅力がさっぱりわかりません。ものすごく性格が良いとか、母性本能をくすぐって、守ってあげたくなるキャラクターなのかもしれません。

2014年6月8日日曜日

Total Recall (2012)

トータル・リコールはフィリップ・K・ディックの短編小説『追憶売ります』(We Can Remember It for You Wholesale)の2回目の映画化作品。
今世紀の終わり頃の地球を舞台としていて、ビルから横にせりだして、さらに下方に伸びているようなオーバーハング構造の建物が建ち並ぶ風景が印象的。論理的に考えれば貧しいスラム街が、なぜわざわざ不安定なオーバーハングを採用しているのか納得感がありませんが、チェイスシーンに立体感がでるし、落下のスリルも味わえるので良いアイデアです。
ドアとシートが一体化している車のデザインには、「なるほど、それなら乗り降りしやすい」と納得してしまいましたし、ハンドルが運転席から助手席に瞬時に移動するギミックも、ありそうでなかった便利機能です。
部屋の中を探るためにセンサー弾を撃ち込む銃や、ガラスに触ると映像が浮かぶ体内埋蔵型携帯電話、発光するイレズミといった小物も楽しめました。
ただ、期待していたリコール社による夢販売ビジネスが物語にほとんど影響しなかった反面、代わりにメインガジェットとして登場した地球貫通超特急「フォール」は酷いです。地球の核の外側は6000度の液状金属で流動しています。大気の薄い高空をロケットで移動するほうが遙かに安く安全なのに、わざわざトンネルを掘る理由が見あたりません。おまけに落下中の列車内には重量があり、核を通過するときに反転する描写も、子供の教育に良くないので頼むから上映をやめてほしいと頼みたくなるレベルです。正しくは、自由落下中の列車内は無重量になります。よい子は注意してください。

余談ですが、物理現象の描写のひどさという点では、リアルなSFとして認知されている「ゼロ・グラビティ(Gravity)」で無重量空間であるにも関わらずジョージ・クルーニーが手を放すとサンドラ・ブロックとの距離が離れていくシーンのほうが遙かに罪深いです。確かに衛星軌道上でも地上と変わらないぐらいの強さで地球からの引力は働いてますが、遠心力と釣り合っていますので、互いに押さない限り距離は離れないのです。物理学者たちはしっかりこの矛盾を指摘してますが、広まりませんね。劇中に「実際にはこうなりません」と脚注を表示しない限りDVDは発禁にしたほうがよいです(笑)。


2014年6月6日金曜日

X-Men : Days of Future Past

X-MEN: フューチャー&パスト
Appleが1年前に発表したBLE(Bluetooth Low Energy)を使った短距離通信機能iBeaconを日本で体験できる場所は東京国立博物館と渋谷の丸井とTOHOシネマズ(六本木・日本橋)ぐらいしかないので、そっちがメインだったのですが、ついでに鑑賞してきました。iBeaconのボーナスで300円割引になりました。
ファイナル・デシジョンで死んだはず(そして別の体に意識を転移したはず)のプロフェッサーXが普通にパトリック・スチュアートの容姿で登場し、「キュア」によって特殊能力を失ったはずのマグニートも普通に金属を飛ばしまくります。普通ならかなり違和感を憶えるところですが、X-MENの劇場版は作品ごとに時間軸をいったりきたりするので、今回も「きっとファイナル・デシジョンのあとに何かがあってこうなったんだ」と視聴者は勝手に納得できます。実は単に監督が替わったからというだけの理由かもしれませんが。
3Dの効果はありました。いつもの破片がいっぱい飛んでくシーンに加えて、今回は時間が止まるシーンがあるのですが、空中に様々な飛散物が静止している状態でカメラがぐるんぐるん回るので、とても立体感=非日常感を感じることができます。
現時点ではまだネタバレは書きませんが、X-MENファンにとっては非常に満足度の高い作品に仕上がっているとだけ言っておきます。逆に、X-MENをあまりよく知らない、あるいはよく憶えていないという人は、事前にファースト・ジェネレーションとファイナル・デシジョンは見直しておいたほうがよいです。ヒュー・ジャックマンはインタビューに答えて「X-MENが初めての人にも楽しんで欲しい」とか言ってますが、あれは嘘です。そもそもキャラクターが多いのに加えて、今回は近未来(2023年)と過去(1973年)が交互に描かれるため、頭がごっちゃごちゃになること請け合いですので。

余談ですが、日本の映画ってほんと高いですね。今回は3Dだったので基本料が2100円で、さらに3Dメガネが100円しました。アメリカでもIMAXでみると2000円ぐらいしますが、平日の2Dなら600円~700円ですし、欧州でも1,000円、東南アジアなら500円。インドは30円で観られるそうです。

2014年6月3日火曜日

James Cromwell as a Great Inventor

あくまで映画の中での話ですが、俳優ジェームス・クロムウェルの天才ぶりが凄まじいです。
STAR TREK: FIRST CONTACT (1996)では、ゼフラム・コクレーンとして人類初のワープ技術を発明し、バルカン人とのファーストコンタクトを導いたというだけで大変な偉業なのに、
I, ROBOT (2004)では、U.S.R社のアルフレッド・ラニング博士として、感情を持つロボットNS-5を発明し、人工知能技術に革命をもたらしました。(ただしその後自殺)
さらにはSURROGATES (2009)で、キャンター博士として、身代わりロボット「サロゲート」システムを開発し、人類の生活を変貌させました。
現在74歳でまだまだ健在。これからも世界をひっくり返すような大発明をやってくれるものと期待しています。